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コロナワクチンによる発熱に対する解熱剤に関して

コロナワクチンの比較的多い副作用に、接種部位の腫れ、痛み、手があがらないなど、次にゥ優、倦怠感などの全身症状、そして発熱があります。

これらの副作用は1回目の接種より、2回目の接種後の方が多いようです。
そして、高齢者より、若い人に、そして男性より女性の方が多いようです。

実際当院のスタッフも、2回目の接種の後、かなりの人数が発熱しました。
ちなみに、61才の私は何もなし、私と同世代のスタッフも痛みやだるさはありましたが、発熱は無かったです。

先に医療従事者が打って、その人達の多くは若年なので、2回目で発熱した人が多く、そのこともあり、2回目は熱が出ると言うのが高齢者の間でもかなり広まっています。
転ばぬ先の杖、そう言うわけで、接種の際に解熱鎮痛剤を希望される方がかなり居られます。
それは、用心と言う意味では悪い事ではないと思います。備えあれば憂い無しですから。

で、解熱剤に何を使うかですが、これに関して、カロナール(一般名アセトアミノフェン)をつかわなけれなならないと言う、まことしやかな噂があり、それを希望される方が多いです。
それもあり、市場では今アセトアミノフェンが品薄になっているようです。

正確には、この情報は正しくありません。
コロナ感染症を含め、インフルエンザなど、一般のウイルス感染症には、ロキソニン、ボルタレンなどの非ステロイド系消炎鎮痛剤は使用しない方が望ましく(何故そうなのは、医学的に複雑なので、割愛します)、アセトアミノフェンが望ましいと言われています。

しかし、ワクチンの熱は、感染症にかかった熱ではありません。
ですから、解熱鎮痛剤は、何を使っても良いと言われています。
よく知られているのは、ロキソニン、ボルタレン、イブプロフェンなどです。
持っている方も多いでしょう。それを使って構いません。
ワクチンの副作用の発熱は、そんなに続くものではありません。2日以内に改善する事が多いです。熱が出たら必ず薬を飲まなければならないと言う訳ではありません。

もうひとつ。
市販のかぜ薬でも良いと言う人も居ますが、私はそれは推奨しません。
市販のかぜ薬には解熱鎮痛剤が含まれますが、それ以外の薬、鼻水や咳の薬も含まれるからです。
余分なものを接種する必要は無いですから。
そういう理由で、市販薬の場合は、かぜ薬ではbなく、解熱鎮痛剤を求めてください。

以上の理由で、鎮痛解熱剤を希望する方は、アセトアミノフェン以外をお出しします。
理由はまとめます
1 アセトアミノフェン以外の薬でも問題無いこと
2 アセトアミノフェンが市場で品薄になっており、本当にこの薬が必要な人に届かない・・と言う事が起こらないようにする為です。

これから若い人の接種が増えると、解熱鎮痛剤もまた処方が増えて、アセトアミノフェン以外も品薄になるかも知れません。多分、処方した高齢者の多くは使用せずに済むことが多いと思いますので、そういう場合、身内に若い人が居られたら、有用に使って頂きたいと思います。






by takahashi-naika | 2021-07-05 17:56

たかはし内科 院長 日々の診察雑記帳


by takahashi-naika