検診(健診)の話 その2

健診(検診)の話続けましょう。

例えば、がん検診に関して言うと、私たちの診療所で出来るのは、大腸癌検診と前立腺癌検診、前者は便を、後者は血液を採取して調べます。

肺がん、胃がんはコミセン、検診センターなどでの集団検診となります。
子宮癌、胃がんは、特定の限られた施設です。

そのように検診はあちこち場所を移動してやる必要があります。

面倒ですね。

だから、ここで全部やってくれ・・そんな風に言う患者さんが少なからずおられます。
ここに2つの問題があります。
まず、時間の問題、
一人の患者さんに、血液を採り、便の説明をし、胸部のレントゲンをやって、胃の検査をやる。
こうなると1人あたり40分程度の時間がかかります。
1人なら良いけれど、こんな患者さんが何人も来たらどうでしょう?
うちのような診療所はパンクして、通常の業務が出来なくなります。
普段の病気でかかっている人に上に検診の患者さんが来るのです。
時間は全ての患者さんに平等とは言いませんが(病状の複雑な人、重い人にはそれなりに時間がかかるでしょう)、本来無症状である検診の患者さん1人にそんなに時間をかけることは出来ません。

そういう方にはお願いしています。
例えば、今日は血液を採る。便を持ってきて貰った時に、胃の検査をして、次に胸部のレントゲンを撮る。
そんな風に何回かに分けてお願いしたいと。
これなら、1人あたりの時間は少なくて済みます。
1回でどうしても全部済ませたいと言う方は、人間ドッグを受けることを勧めます。
そういう施設は、多くの人をこなすように機械も人員も配置されているからです。

そして、もう一つ問題。
検診の胃の検査や胸部の検査を診療所ですると言う事は、保険診療と言う事になります。
せっかく安いお金で検診できるのに、自費で高いお金を払ってと言う方は居ませんよね。

しかし、大前提として、健康保険の療養担当規則には、「健康診断を保険診療でやってはならない」と言うきまりがあります。
これを知らない方が多い。
保険は何でも使えると思っている方が多いのですが、そうではないのです。

最近咳が出るし、胃の調子も悪いから検査しよう・・そういう事なら構わないが、どこも調子は悪くないけど、検診でやってる検査をここでやってくれ、そう言われると私たち医療機関は困るのです。
特に1回の受診で、血液調べてレントゲン撮って、胃の検査して、便まで調べたら、どうみてもそれは検診ですよね。

皆さんが簡単に受診されている検診も、こんな風に色々複雑なのです。


この話、まだ続きます。
by takahashi-naika | 2014-07-14 00:17 | 診療雑記

たかはし内科 院長 日々の診察雑記帳


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