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診察時の着衣について

今日の午前中のこと、ある妙齢の女性患者さんの診察をしていました。
夜中に痰が絡んだ咳がでるとのこと。
一通りお話を聞いて、「では、胸の音を聞かせてください」と言って聴診器を当てようとしました。

その患者さん、おもむろに自分のロングスカートの裾をつかんでひっぱりあげようとするではありませんか。
ちょっと待ってぇええええ〜〜!と慌ててとめました。
看護師が慌ててバスタオルを取りに走りましたが、それでもあられもない恰好になりそうなので、洋服の上から聴診させていただきました。
カーディガンを着ていたので気づかなかったのですが、ニットのワンピースを着ていたようです。
患者さんは平気だったようですが、そんなのこっちも目のやり場に困る。


えっと、何が言いたいかと言うと、病院へ来る服装にもTPOと言うのものがあると思うのです。
やはり診察しやすい服装で来て欲しい。
内科診断学では、全身をくまなく診察すると言うことになっているのですが、そこまで出来なくとも、咳が出るような方は、胸が出せる恰好、お腹が痛い人はお腹が出せる恰好、血圧の方は楽に腕がめくれるようにと。
自分は、別に裾から全部めくってもいいわと思う方もおられると思いますが、相手がどう思うかも考えての話です。
診察以外に、そういうところで、気を遣ってしまうと、その分医者の注意力も落ちてしまいます(私だけかも知れませんが)。

この方に限らずこういう思いをすることはよくあります。
自動車修理の仕事をしてる人が、仕事中につなぎの服を着てくるのは仕方ないし、仕事中に急に調子の悪くなる場合もあるので、いつもその通りに出来るとは限りませんが。

胸やお腹を出しやすい恰好、となれば上下別々になっている服で、ボタンが少なくて、めくりやすくて、あまりタイトじゃないものになるでしょう。
赤ちゃんの検診も、つなぎを着せてくるお母さんが多いですが、何故セパレートの服にしないんだろうといつも思います。

洋服の上からも聴診が出来ないわけではないですが、微妙な呼吸音はきっと聞き逃すでしょう。
まして、体に発疹が出ていたりしてもそれは見えないわけです。
こちらから申し出る場合もありますが、来る患者さん、来る患者さんに衣服の脱ぎ方まで指導していては、診療の密度も落ちてしまいます。

きちんとした問診と、診察が、正しい診断の第一歩であると言うことを、医者も患者も忘れないようにしたいものです。

では、今日も元気で!
by takahashi-naika | 2014-05-22 10:58 | 診療雑記

たかはし内科 院長 日々の診察雑記帳


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